シャドーイングが伸びない原因|回数より修正点で効果を出す
英語力を伸ばすためにシャドーイングを続けているのに、
「思ったほど効果を感じない」と悩んでいませんか。
毎日やっている。
回数もこなしている。
それなのに、リスニングもスピーキングも大きく変わらない。
でも、それは努力不足ではありません。
多くの場合、問題は回数ではなく「修正のやり方」にあります。
シャドーイングは、ただの作業にすると伸びません。
逆に言えば、修正ポイントを1つずつ潰せば、短期間でも体感が変わります。
この記事では、
- なぜ回数だけでは伸びないのか
- 効果が出ない人の共通ミス
- 修正ポイントの見つけ方(録音チェック)
- 今日から変わる具体的ステップ
- よくある質問
を体系的に解説します。
目次
なぜ回数だけでは伸びないのか
シャドーイングは「量」より「精度」が効くトレーニングです。
音を追う回数を増やすと、確かに慣れは起きます。
ただし、慣れは「同じズレに慣れる」ことでもあります。
フォームが崩れた筋トレを何回やっても、狙った筋肉に効かないのと同じです。
英語でも、次のズレが放置されると伸びが止まります。
- 語尾が落ちる(t/d/s が消える)
- 母音が曖昧(なんとなく“ア”で逃げる)
- 強勢の位置がズレる(リズムが英語にならない)
- リンキングが切れる(単語がバラバラに聞こえる)
- 息継ぎがズレる(意味で区切れず苦しくなる)
つまり、回数を増やしても「修正しない限り、同じ癖が強化される」だけです。
伸びる人は回数を増やしているのではなく、
修正回数を増やしています。
効果が出ない人の共通ミス
ここでは、効果が出ない人がやりがちなミスを整理します。
読んでいて胸が痛いほど当てはまったら、
そこが伸びしろです。
① とにかく通して何回もやる
「10回やった」という達成感は強いです。
でも、ズレたまま10回やると、ズレが固定されます。
特に危険なのは、
最初から最後まで“流し”でやり続けることです。
難しい箇所から逃げられるので、成長が止まります。
改善策はシンプルです。
短く切って、同じ場所に“修正を当てる”こと。
② 同時にやろうとして崩れる
シャドーイングを「完全同時」でやろうとすると、
脳の処理が追いつかず、必ずどこかが崩れます。
崩れやすい順番はだいたい決まっています。
- 語尾が消える
- 子音が抜ける
- リズムが平坦になる
- 意味が置いていかれる
“同時”はゴールであって、最初から狙う場所ではありません。
最初は「0.5〜1秒遅れ」でもOKです。
ズレを減らすより、崩れない形を作る。
これが結果的に最短です。
③ 録音しない(自己採点ができない)
自分の音は、想像よりズレています。
しかも、やっている最中は自分の声で音源が聞こえないので、
ズレに気づきにくいです。
録音しない練習は、
フォーム確認なしで素振りをしているのと同じです。
伸びない人ほど、
「できてる気がする」で止まります。
伸びる人ほど、
「できてない証拠」を先に集めます。
④ 修正点を言語化しない
ここが最大の分岐点です。
伸びない人は、
「なんかうまくいかない」で終わります。
伸びる人は、
「語尾の t が落ちた」
「強勢が2つ目じゃなく1つ目に寄った」
「and が切れてる」
みたいに、ズレを言葉にします。
言語化できる=再現できる。
再現できる=改善できる。
この流れが作れた瞬間、シャドーイングは加速します。
修正ポイントの見つけ方
どこを見ればいいのか。
ここを曖昧にすると、永遠に伸びません。
優先順位はこの順番でOKです。
最優先は「語尾」
語尾が落ちると、英語が一気に雑に聞こえます。
そして、リスニングでも語尾を聞き取れなくなります。
チェックはこれだけ。
- 語尾が小さくなって消えていないか
- 子音(t/d/s/k/p)が抜けていないか
対策は、
語尾だけ誇張して音読を5回挟む。
その後にシャドーイングへ戻す。
これだけで体感が変わります。
次に「強勢(アクセント)とリズム」
英語が聞こえない原因は、
単語が分からないより、リズムが取れないことの方が多いです。
チェックポイントはシンプルです。
- 強く読む単語が合っているか
- 全部同じ強さで読んでいないか
- 重要語が太く、その他が軽くなっているか
対策は、
強勢のある単語だけを太字でメモする。
その単語だけ少し大げさに言う。
一度リズムが乗ると、音が塊で入ってきます。
次に「つながり(リンキング)」
単語を1個ずつ読むと、
実際の英語と別物になります。
チェックはこの2つで十分です。
- 単語の間で不自然に切っていないか
- くっつく所が“流れて”いるか
対策は、
「つながる所だけ」を部分練習すること。
文章全体でやらない。
くっつく2語だけを10回。
最後に文章へ戻す。
この順番が一番効きます。
最後に「意味の区切りと呼吸」
息が続かない人は、
能力ではなく区切りがズレています。
チェックはこれ。
- 意味のまとまりで息継ぎできているか
- 焦って1語ずつ追いかけていないか
対策は、
スラッシュで意味区切りを入れてから練習すること。
呼吸位置が決まると、崩れにくくなります。
録音チェック表(コピペ用)
毎回ここだけ見てください。
- 語尾が消えていないか
- 強勢の位置が合っているか
- つながりが切れていないか
- 意味で区切れているか
- 同じ箇所で毎回崩れていないか
全部直そうとしないこと。
1回の練習で“1点だけ”修正する。
これが最短ルートです。
今日からできる改善ステップ
ここからは、今日の練習がそのまま改善に変わる手順です。
ステップ0:まずルールを変える
回数を目標にすると、作業になります。
目標はこれに変えてください。
「今日は修正点を1つ潰す」
これだけで練習の質が変わります。
改善フロー(テンプレ)
- ① 20〜30秒の短い音源を選ぶ
- ② 1文ずつ区切る(長ければ2フレーズ)
- ③ 1回目は普通にシャドーイング
- ④ 録音を聞き返す(音源→自分の順)
- ⑤ ズレを1つだけメモする
- ⑥ その1点だけを意識して再挑戦(3回)
- ⑦ 最後に通して1回やる
ポイントは「修正→再現」のサイクルです。
回数ではなく、修正回数を増やす。
ここに集中してください。
詰まりポイント別の“処方箋”
語尾が消える時
- 語尾だけ誇張して音読×5
- 語尾を落とさない速度に一度落とす
- 直した後に元の速度へ戻す
同時にやると崩れる時
- 0.5〜1秒遅れで合わせる
- 遅れを維持したまま崩れない形を作る
- 慣れたら遅れを少しずつ縮める
音がバラバラになる時
- つながる2語だけを10回
- 次に3語で10回
- 最後に文章へ戻す
息が続かない時
- 意味の区切りにスラッシュを入れる
- 吸う場所を固定する
- 速さを落としても区切りを優先する
よくある質問
Q. 毎日やってるのに変化がありません。
毎日やっていて変化がない時は、
ほぼ確実に「同じズレを毎日反復」しています。
確認すべきは回数ではなく、
- 録音しているか
- 修正点が1つ決まっているか
- 同じ箇所が改善しているか
この3つです。
Q. 録音を聞くのがつらくて避けてしまいます。
普通です。
むしろ、つらい=伸びしろが見えている証拠です。
対策は、聞き方を変えること。
- 全文を聞かない
- 1文だけ聞く
- チェック表の項目だけ見る
“ダメ出し”ではなく、
“修正箇所を拾う作業”にしてください。
Q. どの音源を選べばいいですか。
最初は、聞き取れるけど真似すると崩れるレベルが最適です。
目安は、
- 内容は8割理解できる
- でも再現すると語尾やリズムが崩れる
このくらいが一番伸びます。
まとめ
シャドーイングで伸びない人の共通点は、
「量に安心して、修正していない」ことです。
大切なのは、
- 録音する
- ズレを言語化する
- 1点だけ修正する
- 修正してから繰り返す
回数より、修正点。
ここに意識を向けた瞬間から、シャドーイングは“作業”から“トレーニング”に変わります。
今日の練習から、修正点を1つだけ決めてやってみてください。
その積み重ねが、確実に英語力を変えていきます。